ごあいさつ

KUSUNOKI ENZEL KINDER GARTEN

学園長あいさつ

保護者のみなさまへ

 お子さまの健やかな成長を心からお喜び申し上げます。
さて、幼稚園の時代とは言わば根っこの時代です。この時代にはしっかりとした根を大地におろさせねばなりません。ややもすると花や実を早く見たいばかりに、根を十分に張らせることをおろそかにしがちです。根のしっかりしていないものは、ひ弱な幹や花しかつけられずちょっとした風にも倒れてしまいます。
しかし、 どっしりとした太い根はたくましく丈夫な幹を育て、どんなことにも負けずやがて大きな花を咲かせ立派な実を実らせてくれるものです。このような観点に立って、当園では のびのびとした環境の中で集団生活を経験させながら、無理なく自然に、よりたくましく、よりかしこく、より心豊かな幼児を育むべく日々努力を傾けております。

園長あいさつ

保護者のみなさまへ

 私たちは令和4年度より認定こども園として新たなスタートを切りました。
過去幼稚園として培ってきた49年の信念でもある子どもファーストを胸に教職員一丸となって保育に臨んでいます。保育環境も運営方針もすべてが子どもたちが最優先です。
ここで過ごすそれぞれの保育過程において必ず保護者の皆様にはお子様の成長にご満足いただける保育をしてまいります。エンゼルでよかった、エンゼルじゃなきゃダメ!と言われるように私たちは決して満足することなく向上心を失うことなく、いつまでも探究心を持つこと心がけております。

保護者のみなさまへ

この度は、作家であり医者でもある渡辺淳一氏の“『風姿花伝』にまなぶ”という一文をご紹介いたします。なぜならこの一文に子育てと教育に関しての重要な示唆が感じ取れるからです。『風姿花伝』とは能楽を大成した世阿弥が父観阿弥が述べたものをまとめたものです。

『風姿花伝』の冒頭には「年来稽古条々」という章があり、子供にものを教える基本を説いてるが、その初めに「7才」という項目がある。能や狂言のもととなった申楽では、子供にものを教えるには「7才(満6才)」の年令から始めるべきだとしている。
この教育の開始年令は、昔の人が経験的に考えて行ったものだが、現在の知識からみてもきわめて妥当で、的を得ていると思われる。
一般に人間の脳は生まれてきたときにすでに80パーセント出来上っていて、3才で完成すると言われている。
したがって医学的にも3才までは、脳に大きな外傷を加えたり、40度をこす高熱にかからぬよう、気をつけるべきだといわれている。もし、不幸にもこれまでの期間に、脳になんらかの障害を与えると、生涯その後遺症に悩むことが多いからである。

このように人間は身体の発育に比べて、脳の発育の方がはるかに早い。要するに典型的な「頭でっかち」なのである。全身に比べて頭が大きいから、出産のとき頭から出てくるのが安産で、これが手や足から出てくると、逆子などといわれて難産となる。

この頭でっかち状態は、生後3年くらいまでは続くから、歩き始めた子供はよくお父さんがはいているような大きな靴を履く。これは、頭に比べて足が小さすぎて不安定なので、大きな靴を履いてバランスをとる、本能的な選択である。

だがそれを知らぬお母さんは、そんな大きな靴では重かろうと、慌てて子供用の小さな靴に変えてしまう。いかにも子を思ってのことのようにみえるが、これでは頭でっかちの子供は歩きにくいどころか、子供が転ぶように仕向けているようなものである。
ともかく、幼いときはまず頭が先行し、次いで体が整ってくる。4才から5才、そして6才になったころに、頭と全身のバランスが取れてようやく心身ともに人間らしく動き出す。
このときに芸ごとを教えはじめると最も素直に効率よく吸収していける。
昔の人はそう考えたのだが、奇しくもこの考えはヨーロッパでも同じで、後にこの知恵が生かされて、義務教育(小学校)の就学年齢は、日本もヨーロッパも6才からと決められた。
この年令になった子供は邪念も打算もないので、教えられたことをスムーズにそれこそ和紙に水が吸い込まれるように吸い込んでいくのである。・・・・・云々。